『Chill with You 』レビュー 勉強も仕事も捗る“作業用ノベル”【特徴・評価まとめ】

テスト勉強や仕事のタスクを進めたいのに、ついスマホを触ってしまう。
そんな「ひとり作業が続かない問題」を、かわいい文学少女との“作業通話”で解決してくれるのが『Chill with You : Lo-Fi Story』です。
小説を書くのが好きな女の子・サトネと一緒にデスクワークをしながら、ローファイBGMや環境音に包まれて作業に集中です。
作業時間にあわせて会話やストーリーが進行していく「作業用ADV×ビジュアルノベル」という、新しいタイプのタイトルになっています。
ここでは、ゲームの基本システムや面白いポイント、実際にプレイして感じた快適さをまとめてご紹介します。
『Chill with You : Lo-Fi Story』とは?
『Chill with You : Lo-Fi Story』は、小説を書くのが好きな妄想豊かな少女・サトネと一緒にデスクワークをする「作業用アドベンチャーゲーム」です。
プレイヤーはPCの前で自分の勉強や仕事をしながら、ゲーム内ではサトネと「作業通話」している、という設定です。
ポモドーロタイマーやToDoリストといった作業用ツールを使いつつ、区切りごとにサトネとの会話やイベントが挿入され、ストーリーが少しずつ進んでいきます。
特徴的なのは、ローファイBGMと環境音、窓の外の風景などを自由にカスタマイズできる点。作業をこなすことで新しい音や景色がアンロックされ、サトネの部屋や雰囲気が少しずつ変化していきます。
作業用BGMアプリとビジュアルノベルが合体したような、「ありそうでなかった一本」です!
ゲームシステム1:ポモドーロタイマー&ToDoで“今やること”に集中

『Chill with You : Lo-Fi Story』の土台になっているのが、ポモドーロタイマーとToDoリストを組み合わせた作業システムです。
作業時間と休憩時間をセットしてスタートすると、サトネと一緒に作業が始まり、タイマー終了時には小休憩と会話イベントが挟まる仕組みで、自然とメリハリのある集中サイクルが作られます。
事前にToDoリストに「今日やること」を書き出しておけるので、タイマーが動いたら目の前のタスクに集中するだけ。
こなしたポモドーロの数に応じてゲーム内のレベルが上がり、ストーリーや演出も進んでいくため、「もう1セットだけ頑張ろう」と思いやすい設計になっています。
ゲームシステム2:ローファイBGM&環境音・景色のカスタマイズ

本作のもうひとつの柱が、ローファイBGMと環境音、そして窓の外の景色を自由に組み合わせて作業環境をカスタマイズできるシステムです。
落ち着いたローファイトラックに、雨音や風の音、レコードノイズなどを重ねることで、自分好みの“作業用プレイリスト”を画面の中に作れます。
レベルが上がることで選べる背景や演出が増えていき、「雨の夜の部屋」「夕焼けの窓辺」など、気分にあわせた雰囲気づくりが可能に。
BGMと環境音の音量バランスも細かく調整できるので、長時間流しっぱなしでも耳が疲れにくく、自分だけの“チルな作業部屋”として快適に使えるのが魅力です。
ゲームシステム3:文学少女サトネとの会話とストーリー

作業サイクルの合間に挟まるのが、文学少女サトネとの会話シーンです。
ポモドーロが1セット終わるごとに小さなイベントや会話が発生し、プレイヤーは通話相手として彼女の悩みや日常の話を聞きながら、いくつかの選択肢で返事をしていきます。
サトネは「小説が好きだけど将来が不安」「やる気が出ない日もある」といった等身大の悩みを抱えており、作業に向き合うプレイヤーの姿とも自然にリンク。
作業を重ねてレベルが上がるほど、新しい会話やイベントが解放されていき、少しずつ彼女の本音や背景が見えてくる構成になっています。
勉強や仕事の“ついで”に物語が進むのではなく、「作業した分だけサトネとの距離が縮まる」という感覚を味わえるのが、このシステムの一番の魅力です。
「タイマーを回す」「BGMを流す」「キャラと会話する」というバラバラになりがちな要素が、すべて“自分の作業を前に進めるため”に統合されています!
『Chill with You : Lo-Fi Story』の面白いポイント
面白いポイント1:作業とストーリーがシームレスにリンク

『Chill with You : Lo-Fi Story』の一番の魅力は、「自分の作業がそのまま物語の進行になる」システムです。
ポモドーロを1セットこなすごとに会話やイベントが発生し、レベルが上がることで新しいシーンや演出が解放されていきます。
「もう1サイクル頑張れば続きが見られる」「このタスクを終えたらレベルが上がりそう」といった形で、勉強や仕事とストーリーがしっかり結びついているのがポイント。
ただの作業用BGMではなく、「作業するほど物語が進むビジュアルノベル」として楽しめるのが、本作ならではの面白さです。
面白いポイント2:等身大の悩みを抱えた文学少女サトネ

ヒロインのサトネは、「小説を書くのが好きだけど将来が不安」「やる気が出ない日もある」といった、現代の大学生らしい等身大の悩みを抱えています。
大きな事件が起きるわけではないものの、その揺れ動く心情が少しずつ語られていくことで、プレイヤー自身の迷いやモヤモヤとも自然に重なってくるのが魅力です。
さらに、こちらが作業に集中してポモドーロをこなしていくほどレベルが上がり、新しい会話やイベントが解放されていきます。
自分の勉強や仕事の進捗が、そのままサトネの物語の前進につながるため、「彼女の続きが気になるから、もう少しだけ作業しようかな」と思わせてくれるのが、本作ならではの良さです。
面白いポイント3:作業に応じて“自分だけの作業部屋”が育っていく

『Chill with You : Lo-Fi Story』では、ポモドーロをこなしてレベルが上がるたびに、背景や演出といったカスタマイズ要素が少しずつ増えていきます。
新しい窓の景色や照明、部屋の雰囲気などが解放されていき、「今日はここまで頑張ったから、この背景が開放された」という目に見えるご褒美になるのがポイントです。
解放した要素を組み合わせることで、「雨の夜の静かなデスク」「夕焼けが差し込む作業部屋」など、自分好みのシチュエーションを作れるようになります。
日々の作業の積み重ねが、そのまま“自分だけの作業部屋”として画面に蓄積されていく感覚は、本作ならではの楽しさです。
「作業すればするほど世界が動く」ところに集約されていると感じました!
サトネの抱えている悩みも、プレイヤーのモヤモヤと地続きなのが良いところです。
作業時間を“楽しみな時間”に変えよう!

『Chill with You : Lo-Fi Story』は、ポモドーロタイマーとToDoで「やること」をはっきりさせながら、作業の進み具合にあわせてストーリーや演出が育っていく一本です。
作業をこなすほどサトネとの会話が増え、自分だけの作業部屋も少しずつ整っていくので、「机に向かうこと」そのものが楽しみになっていきます。
ただBGMを流すだけの作業用アプリでは物足りないけれど、がっつりゲームを遊ぶ時間までは取れない。そんな隙間を埋めてくれるのがこの作品です。
勉強や在宅ワークの相棒として起動しておくだけで、「もう1ポモドーロだけやろうかな」と背中を押してくれるはずです。
作業用ツールとビジュアルノベルの“いいとこ取り”をしたようなゲームです!
「とりあえずサトネに会いに行くか」とPCを立ち上げてしまいます!


