『Aeruta(アルタ)』パン屋経営×アクションがクセになるハイブリッドRPG【レビュー・評価】

冒険しながらパン屋を切り盛りする。そんな一風変わったゲームが『Aeruta(アルタ)』です。
かわいらしい世界観の中で、素材を集めてパンを焼き、店頭に並べて売り、また冒険に出る。
アクションと経営がテンポよく切り替わるサイクルが心地よく、「もう一回だけ遊ぼう」とつい続けてしまう魅力があります。
パン屋で稼いだお金で村を発展させていく要素も楽しい『Aeruta(アルタ)』の魅力をご紹介します!
『Aeruta(アルタ)』とは?
『Aeruta(アルタ)』は、ダンジョン探索アクションとパン屋経営シミュレーションを組み合わせた、ユニークなハイブリッド作品です。
プレイヤーはキツネ耳の少女「チャヤ」となり、ダンジョンで集めた素材を使ってパンを作り出し、パン屋を切り盛りしながら物語を進めていきます。
アクションパートでは、軽快な操作で敵を倒しながら素材を集め、経営パートでは、パンの陳列・販売・レジ対応・店内の整頓など、多忙ながらテンポの良い“パン屋体験”が楽しめます。
そして、忙しいパン屋パートの慌ただしさが絶妙に混ざり合うことで、「素材を集めてパンを焼く」というサイクルが驚くほどクセになるゲームです。
また、プレイを進めるほど設備の拡張や仲間との交流が広がり、“パン屋としての成長”と“冒険者としての物語”の両方が楽しめる構成になっています。
新しいパンを作って販売し、お店を改装して、チャヤのステータスを上げて……。
気づけばずっと遊んでしまうゲームです!
ゲームシステム1:ダンジョン探索とアクションバトル

『Aeruta(アルタ)』の冒険パートは、横スクロールで進む2Dアクション形式です。
プレイヤーはチャヤを操作し、軽快なジャンプや攻撃、スキルを駆使してダンジョンを進んでいきます。
武器はレイピア・ムチ・麺棒の3種類が用意されており、攻撃モーションやリーチに個性があるため、自分に合ったプレイスタイルを見つける楽しさがあります。
戦闘そのものが目的というより、パン作りに必要な素材を集めるための冒険という位置づけになっており、アクションと経営がしっかり結びついた設計が特徴です。
一見シンプルながら、ボス戦はしっかり手応えがあり、「かわいらしい見た目のゲーム」だと思って油断すると普通にやられます。
アクション好きも満足できるほどのテンポと難度が備わっています!
ゲームシステム2:激務のパン屋経営パート

『Aeruta(アルタ)』のもう一つの柱が、店長イーフィーと一緒に切り盛りする“パン屋経営”です。
ダンジョンで集めた素材は、まずイーフィーの手によってパンへと加工されます。
プレイヤーが直接パンを焼くことはありませんが、チャヤは焼き上がったパンを陳列・レジ・掃除といった店内オペレーションで忙しく動き回ることになります。
パンが焼き上がれば棚に補充し、来店したお客さんの会計をし、床に散らばったゴミを素早く掃除する。このスピード感のある“フロア業務”がパン屋パートの魅力です。
さらに、売り上げで設備をアップグレードすると、効率が上がったりします。
売上はチャヤの成長にも繋がるため、「たくさん売る=冒険を有利にする」というわかりやすい成長サイクルが成立しています。
ゲームシステム3:仲間・施設・好感度システム

『Aeruta(アルタ)』では、ダンジョン探索とパン屋経営のほかにも、ゲーム体験を広げてくれる“サブシステム”が多数用意されています。
まず特徴的なのが、仲間キャラクターとの交流要素です。
物語が進むにつれて個性的な仲間たちが登場し、彼らと関係を深めることで、個別のイベントが発生します。
拠点となる「コムギ広場」では、施設の拡張や建て替えが可能です。
設備を強化するとレジ業務が楽になったり、より多くのパンを陳列できるようになったりと、冒険パートにも繋がる恩恵が得られるのがポイントです。
仲間との交流、施設の発展、やり込み要素の三拍子が揃った本作は、“パン屋経営と冒険の両立”という軸をさらに深くしてくれる構成です。
『Aeruta(アルタ)』の面白いポイント
面白いポイント1:パン作りが成長の中心になるユニークな仕組み

『Aeruta(アルタ)』では、チャヤの成長は“敵を倒すこと”ではなく、パンを作り、パンを売ることで進んでいきます。
パンを売って得たお金は、街の訓練師シヴァのもとでチャヤのステータス強化に使うことができます。
攻撃力・HP・スタミナなど、冒険を有利に進めるための基礎能力がここで底上げされていきます。
さらに、新しいパンの開発や、既存パンの熟練度アップによって、チャヤが使えるスキルの強化が可能になっていきます。
戦うためにパンを売り、パンを売るために戦う。この独特で自然なサイクルが、本作のプレイ体験を“クセになる”ものにしています。
面白いポイント2:イーフィーとチャヤの役割分担が生む“心地よい忙しさ”

『Aeruta(アルタ)』のパン屋パートは、店長イーフィーと店員チャヤの明確な役割分担によって、独特のテンポ感が生まれています。
パンを焼くのはイーフィーの仕事。次々と新しいパンを焼き上げてくれるので、店内には常に焼き立てのパンが運ばれてきます。
一方のチャヤは、フロア担当として陳列・レジ対応・掃除・補充をせわしなくこなします。
棚が空けば補充し、お客さんが来ればレジに向かい、落ちたゴミを片付け、また陳列へ――と、常に動き続けることになります。
この“二人だからこそ回る忙しさ”が、ゲームとして絶妙に楽しいポイントです。
面白いポイント3:かわいい世界観なのに“ちゃんと手応えのある”アクション性

『Aeruta(アルタ)』は、柔らかくて可愛らしいビジュアルが特徴ですが、その見た目に反して、アクション部分はしっかり作り込まれています。
チャヤの攻撃モーションは軽快で、武器の種類によってリーチや攻撃速度が大きく変わり、回避・空中攻撃・スキルを組み合わせることで、小気味よいコンボアクションを楽しむことができます。
ダンジョンごとにギミックが設定されていたり、敵の攻撃パターンを見極めて立ち回る必要があったりと、プレイヤーの操作にきちんと応えてくれる“ほどよい難しさ”があります。
さらに、ボス戦では油断禁物。可愛らしい見た目のゲームだと思っていると、意外なほど手強い攻撃が飛んできて緊張感が生まれます。
「素材を集めてパンを作る」「パンを売って強くなる」という流れが明確なので、迷わず遊べて、“やった分だけ強くなる”感覚がクセになります!
パン屋と冒険がつながる、唯一無二の成長サイクル

『Aeruta(アルタ)』は、「パン屋経営」と「ダンジョンアクション」を自然に結びつけた唯一無二のゲームです。
素材を集めてパンを作り、パンを売ってチャヤを強化し、強くなったチャヤでまた冒険へ。この循環が驚くほど心地よく、やればやるほどハマっていきます。
イーフィーとチャヤの分業によるパン屋の忙しさ、かわいい世界観としっかりしたアクションのバランスも魅力のひとつ。
短時間でもサクッと進められ、長時間遊んでも飽きない密度のあるゲーム性を持った作品です!
冒険して素材を集め、パン屋を回してチャヤを強くしていくこのループは、シンプルなのに驚くほど気持ちよくて、止めどきが見つからない魅力があります!

