ゲームレビュー

「どうして勇者様はそんなに弱いのですか?」感想・レビュー 最弱女勇者の純粋な恋物語

「よかったら……魔王を倒すのを手伝ってもらえないかな?」

『どうして勇者様はそんなに弱いのですか?』は、無料でプレイすることのできるゲームです。

簡単なタップ操作で進むノベルゲーム。主人公たる少年を動かして、最弱勇者様と共に世界を脅かす魔王を倒す旅に出る――! ……というわけではなく、本当に素敵な恋の物語なのです。

ゲーム開始時に見ることのできた様々な言葉。

胸の奥底から沸き立つ憎悪のような、と称するのがぴったりかもしれませんが……どこか薄暗い感情を察させるような文章がふわりふわりと浮かんでは消えていきます。

思い出さなくては――見つけ出さなくては――この言葉がストーリーの中核となります。

やさしい世界に、一人ぼっちの勇者様が出会った少年は『不思議なほどに強い』一般人。

3~4時間で実績を含めプレイが完了するこのゲーム。やさしい物語を感じてみませんか?

[aside type=”warning”]本レビューは物語の重要なネタバレを含みます。[/aside]

この世界には勇者がたくさんいるのです。

舞台は沢山の魔王と沢山の勇者のいる世界。一人の魔王が数々の魔王全てを支配下に置き、束の間の平穏が人間社会には訪れました。

しかし――『魔王に虐げられていた』という過去から、その平穏を謳歌せず魔王の討伐を行うべきだと民衆たちは騒ぎ立てます。そして登場するのが数々の勇者たち。

主人公『エイン』は魔王城近くの孤児院にて、数々の勇者たちと交流しその超必殺技を伝授され続けています。一人の勇者が一つの超必殺技を持つ……ひょっとしてエインには不思議な才能があるのかも!?

しかし、必殺技を伝授してくれた勇者は皆帰って来ることはありませんでした。……魔王に敗北したのだろうとエインは考えています。

時が経ち、少年は幼い子供ではなくなりました。彼は魔王城近くで襲われている少女を発見します。

そう、エインが助けた少女こそが枯れ木の如く、まさに『最弱』である勇者が今作のヒロインです!


か弱い女の子が勇者にならなくてはならないなんて……。

スポンサーリンク

じゃあ、私が君の生きる理由になってあげる!

超必殺技を所有する一般人の少年エインと、記憶を喪失しながらも勇者であることが存在意義だという最弱の勇者様。

魔王城の近くである危険な魔境をうろうろと歩みながらゲーム内で魔王を倒す手掛かりを探しましょう。

魔境には今までエインが出会った勇者たち皆『必殺技を使えなくなって』立っていました。

不思議な光景ですがまずは1つ、2つと階層をクリアしていきましょう。

ゲーム内ではエインと勇者様の二人の『オモイデ』がヒントの役割を果たします。

本当に二人が感じたオモイデを見ると、その時の心境が柔らかに書かれていて……!

記憶をなくした勇者様。

エインに対して「君の生きる理由になってあげる」と弱くても気丈に振る舞いますが何もないのは相当の恐怖だということが伺えます。

対するエインは勇者様の明るい言葉に救われている――二人の距離はゆっくりと近づき始めます。

閑話休題、実績を集めてみましょう!

ゲームには様々な実績(メインストーリーではない寄り道要素)が存在しています。

例えば誰かから話を聞く、この場所でこの選択肢を選ぶなどなど……実績は多数存在しています。

その中の1つ。かくれんぼ! かくれんぼの達人がフィールドで隠れますのでヒントをもとにクリアしていきましょう。

簡単に答えのみを掲載しておきますね。

1度しか「隠れる場所」を教えてくれないのでオヤッ?と思うかもしれませんが結構簡単な場所に!

見た目は何も変わってませんので、慌てずにのんびりさがしてあげてくださいね。

『存在の証明』に、名前を呼んで――

ずっと勇者様と呼んでいるのもおかしな話。本作ではヒロインたる勇者様にエイン君が名前を与えます。

プレイヤーが入力することができますのでお好みの名前でOK。

悩んだときは入力しなければデフォルトネームの『アトリ』となります。

名前を与え、二人で魔王を倒すために魔王城を登っていきます。孤児院の先生や勇者たちのアドバイスを聞き辿りついた場所では――!

「エインくん」

勇者様――アトリは、全てを思い出します。勇者だと思い込んでいたアトリこそが魔王様。

そして魔王を倒すがために魔王に挑んだ伝説の勇者こそが幼き日のエインだったのです。

アトリとエイン。せっかく二人の距離が近づいて『好き』という感情を両者がしっかりと芽生えさせているのに、敵同士。

記憶喪失はアトリの超必殺技の影響でした。自身の記憶を代償に記憶を奪う……。

強敵たる別の魔王たちの記憶を奪い、勇者たちの超必殺技の使い方の記憶を奪い、その代償にすべてを忘れてしまったアトリ。

思い出した時には『エインを殺したくないからこそ、エインに殺される』道を選ぶことに……!

アトリの悲痛な思いを感じ取り、本当に心の底から苦しくなります。

好きだから、だけではどうしようもない二人の間。

全てが終わったころにはアトリは『普通の女の子のアトリ』として孤児院に保護されていました。勿論、そばにはエインの姿はありません。

『生きる理由になってあげる』『エインくん』――最弱の女勇者はどうして弱いのか

女勇者様、アトリは実際はとても強い女の子です。

身寄りがなくとも気丈に振る舞い、エインの力になると笑って見せる……。

記憶をなくして最弱だった彼女はエインの帰りを待ち続けます。

そして再会した時には――! 世界から『魔王』が消え去っていました。

エインは世界中のすべての人から魔王の記憶を奪ったのです。ただ、その代償は彼の記憶。

忘れてしまってもアトリと、彼のくれた名前で呼ばれれば普通の女の子になれちゃうアトリ。

だから、彼女は記憶を失ったエインの居場所になることを選びました。

これから二人一緒、魔王がいなくなった世界で『伝説の勇者』でも『魔王』でもなく、エインとアトリとして……!

3~4時間のプレイ時間でここまでのストーリーを見られるとは!

本当に純粋な恋心。どうして勇者様が弱いのか、それは『普通の女の子になったから』なのかもしれません。

是非是非、純粋な恋の物語を体験してみてください!

どうして勇者様はそんなに弱いのですか?
どうして勇者様はそんなに弱いのですか?
開発元:SYUPRO-DX Inc.
無料
posted with アプリーチ
ABOUT ME
日下部
日下部
日下部(くさかべ)です。 黒髪と眼鏡とスーツをこよなく愛し日々生きている古の腐女子です。 シナリオライティングをメインに楽しいことを探しています。 脱出ゲームが好きですが脱出できません!ノベルゲームも好きです!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です